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- ゲーミングPCの電源の選び方を知りたい
- ゲーミングPCの電源はどれくらいの容量が必要?
- 電源ユニットのおすすめのメーカーってどこ?
このような方向けの記事です。
本記事の内容
- PCの電源ユニットの役割
- 電源ユニットの選び方
- 電源ユニットについてのQ&A
デスクトップPCにおいて電源ユニットは必要不可欠なパーツです。
様々なメーカーから様々な容量、80PLUSなど電源ユニット選びは色々な選択肢が存在します。
そこで本記事ではゲーミングPCの電源の選び方とおすすめのメーカーを紹介しています。
電源選びで後悔しない為にも是非、参考にしてみてください。
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PCにおける電源ユニット
デスクトップPCには必ず電源ユニットが必要になります。
PCはCPU、マザーボード、メモリ、HDD,SSD等の複数のパーツから成っています。それら全てのパーツに電気を供給するのが電源ユニットです。
そういったことから、パーツそれぞれの役割を人間の体に例えて言う事がありますが、電源ユニットは「心臓」とも言われます。
どのパーツが欠けてもダメですが、当然心臓無くしてPCも動かない訳です。
ゲーミングPC 電源ユニットの選び方
最大消費電力を確認
電源ユニットには容量が設定されています。500Wとか750Wとかいう表記を見たことがあると思います。まずはこの容量を決める必要があります。
先ほども記述しましたが、PCは複数のパーツから成っています。それぞれに消費電力があり電源ユニットに設定されている容量を上回るようなことがあってはならないです。
極端な話、総消費電力が500Wくらいなのに300Wの電源を選んではいけないのはなんとなく解ると思います。
更には全てのパーツの消費電力を合計したものの2倍の容量の電源ユニットを選ぶのが良いとされています。例えば総消費電力が300Wなら600Wくらいの電源を選ぶようにします。
これは電源容量の50%の出力で動作している時の効率が最も良いためです。
また100%フルに使う事なんて無いでしょうけど、容量ギリギリで動作していると負荷が大きくなり、寿命が短くなったりする可能性もあります。
計算方法ですが、下記のようなパーツを選択するとおおよその消費電力を計算してくれるツールを使うのが簡単でおすすめです。
参考
これはドスパラさんのサイトで提供されているもので、各パーツを選択するとそれぞれの消費電力と総消費電力、そしておすすめの電源容量を表示してくれます。
このように総消費電力を計算してみて、それの2倍の容量の電源ユニットを選ぶようにすると良いです。
80PLUS 認証
電源を選ぶうえで80PLUS認証も考えるべきでしょう。
デスクトップPCも電源ユニットとコンセントを繋ぎ電気を受け入れています。コンセントは交流ですが、PCや家電は直流で動作します。
電源ユニットは交流を直流に変換する役割も持っており、その時の変換効率が80%以上であるものを80PLUS認証とされています。名前の通りですね。
今では適当にAmazonとかで「○○W 電源」とか調べても、ほぼ全てが80PLUS認証の物です。80PLUSのグレード関係なく手に入れるとなると特に深く考えずともOKです。
しかし80PLUSにもグレードがあり、高いものほど変換効率も良くなります。
出力 | |||
規格 | 20% | 50% | 100% |
80PLUS STANDARD | 80% | 80% | 80% |
80PLUS BRONZE | 82% | 85% | 82% |
80PLUS SILVER | 85% | 88% | 85% |
80PLUS GOLD | 87% | 90% | 87% |
80PLUS PLATINUM | 90% | 92% | 89% |
80PLUS TITANIUM | 92% | 94% | 90% |
とりあえず現在販売している電源ユニットは最低でも80PLUS BRONZE以上になってきます。
BRONZE以上のグレードでは、出力に対する効率を見てみると50%の時が一番高い数値になっていると思います。これが先ほど言った総消費電力の2倍の容量の電源を選ぶ理由にもつながります。
効率が高いと、負荷が少なくなったり、発熱を抑えられたり、電気代削減といったメリットがあります。
デメリットとしては高グレードであるほど、どうしても高価になっていってしまう点でしょう。
80PLUS 高グレード取り扱いBTOメーカー
メーカー | 電源グレード | おすすめ度 |
ストーム | GOLD~PLATINUM | |
サイコム | GOLO~PLATINUM | |
フロンティア | GOLD | |
SEVEN |
BRONZE~PLATINUM |
BTOゲーミングPCのそれぞれのメーカーの販売モデルを見たところ上記のメーカーは80PLUSのグレードの高めの電源を選べそうです。
ストームはどんなに安いモデルでもGOLDを採用しており上位モデルではPLATINUMまでの販売を見ました。カスタマイズは出来ない為、PLATINUM電源が欲しい場合はRTX3080以上を選ぶ必要があります。
サイコムも最低限GOLDが採用されており、どのモデルでもカスタマイズしPLATINUMまで選択することが出来ます。価格はちょっと高めではあります。
フロンティアはGOLDのみ採用しており、カスタマイズで変更することも出来ませんでした。
SEVENは最低BRONZEと書いていますが、それはRTX3050搭載モデルのみでした。RTX3060以上のPCではGOLD以上となっている上に、SEVENもカスタマイズ性の高いメーカーでPLATINUM電源も選択出来ます。
一応その他のメーカーもグレードによってはPLUTINUMやGOLDを採用していたりもします。その中でも上記メーカは特に良い80PLUSを採用しているということで紹介しました。
メーカーにこだわる
電源を選ぶ際には電源メーカーにもこだわってみると良いでしょう。
理由としては高品質なパーツを使用していたりするからです。メーカーによってはコンデンサに日本製のものが使われており信頼性が高いんですね。
電源が壊れると他のパーツにも影響し巻き込んで壊すなんてこともあるそう。
といったことからメーカーにこだわるというのも電源ユニット選びのひとつです。
電源ユニットおすすめメーカー
- Seasonic
- Corsair
- ANTEC
- CWT
この辺りはおすすめとしてよく名の挙がるメーカでしょうか。他にも良いメーカーはたくさんあるでしょうけどこの辺りを選んでおくと間違いが無いと思います。
自作するなら自分で選びますがBTOであれば、標準でついている電源もしくはカスタマイズで選択することになるでしょう。
BTOメーカーによってはどこのメーカーの電源か表記されていない場合があります。
上記メーカーではカスタマイズ画面にて、どこのメーカーの電源なのか表記されています。
ツクモ
ツクモでは標準でCWT製の電源が採用されています。あまり聞き馴染みは無いかもしれませんが、世界トップクラスの電源メーカーです。
品質は間違いありません。
また最高峰とも名高いSeasonic製の電源もカスタマイズで選択することも可能。
SEVEN
SEVENではありとあらゆるメーカーの電源を選択可能です。
先ほども解説しましたが、高グレード80PLUS認証電源も選べるので品質重視という方はおすすめでしょう。
アーク
アークもカスタマイズ性の高いショップで、数多くの電源から選ぶことができます。
サイコム
サイコムでもCorsair製の電源が選べたり高グレード80PLUS電源が選べたりします。
BTOパソコンでは悩む必要はない
BTOメーカーでゲーミングPCを購入する場合は、基本的には最適な容量の電源を標準で採用している。
なので電源容量に関しては悩む必要はないと言えます。
実際に販売されているBTOゲーミングPCを見てみてどれくらいの電源が搭載されているのか確認してみます。
ロースペック
CPU | Intel Core i5-12400 |
グラボ | RTX 3050 |
メモリ | 16GB DDR4 |
SSD | 1TB(M.2規格) |
電源 | 500W 80PLUS BRONZE |
ケース | G-GEAR ミドルタワー |
OS | Windows11 Home |
Core i5 + RTX3050と現状では比較的低めのスペックのPCです。
こちらの電源容量が500Wとなっています。
ゲーミングPCでは最低限500Wが基準となりそうです。
ミドルスペック
CPU | Intel Core i7-12700 |
グラボ | RTX 3070Ti |
メモリ | 16GB DDR4 |
SSD | 1TB(M.2規格) |
電源 | 750W 80PLUS GOLD認証 |
ケース | G-GEAR ミドルタワー |
OS | Windows11 Home |
Core i7 + RTX3070 Ti の組み合わせでグラボの性能で言えば、ミドルとかミドルハイなんて言ったりもしますかね。
こちらの電源容量が750Wとなっています。
RTX3060 Ti では700Wくらいだったりします。
ハイスペック
CPU | Intel Core i7-12700 |
グラボ | RTX3080 |
メモリ | 32GB DDR4 |
SSD | 1TB NVMe |
電源 | 800W 80PLUS GOLD認証 |
ケース | パソコン工房 RGB Build ミドルタワー |
OS | Windows10 Home |
Core i7 + RTX3080の組み合わせでハイスペックです。
こちらの電源容量は800Wとなっています。
ハイエンド
CPU | AMD Ryzen9 5900X |
グラボ | RTX 3090 |
メモリ | 16GB DDR4 |
SSD | 1TB(M.2 NVMe) |
HDD | 2TB |
電源 | 1000W 80PLUS GOLD |
ケース | フロンティア ミドルタワー |
OS | Windows10 Home |
Ryzen9 + RTX3090の組み合わせで現行のハイエンドスペックです。
こちらの電源容量は1000Wとなっています。
RTX3090搭載モデルでは850Wや1200Wの電源を採用しているメーカーもありました。
ロースペック | 500W |
ミドルスペック | 700W~750W |
ハイスペック | 800W~850W |
ハイエンド | 1000W前後 |
まとめると各スペックに対しての電源容量はこのような感じになりそうです。
電源ユニットQ&A
低スペックに大容量電源はダメ?
低スペックPCに大容量電を搭載することは特に問題はありません。
例えばCore i5 + GTX1650みたいなPCでは500Wくらいが適切とはされています。そのPCに800Wとかの大容量電源を搭載することにデメリットは出力が50%未満になりやすいので変換効率が落ち込んでしまうことくらいでしょう。と言っても先ほどは80PLUSも見ようねとかいいつつも数%の違いなのでめちゃくちゃ大きな差では無いんですよね。
なんならGTX1650というと最近のゲーミング環境ではちょっと力不足感は否めません。そんな時にグラボだけでも上位モデルに換装すると快適なプレイが可能になったりします。
例えばGTX1650では500W電源でも十分でしょうけど、RTX3070とかになってくると700W電源くらいは必要になってきたりします。
他にもHDDやSSD、ケースファンなど微々たる消費電力かもしれませんが、電源容量に余裕があるとパーツ増設することも出来ます。
電源容量が足りなくなって、電源も買い直しとなると余計に費用がかさむことになりかねません。
目安の電源容量よりも大容量の電源を使うことのデメリットは大したことはありませんので、低スペックPCでも大容量の電源を使用していても問題はありません。
ゲーミングPCの電気代はどれくらい?
ゲーミングPCの電気代の目安としては一か月1,000円~2,000円くらいを目安に考えると良いと思います。
もちろんゲーミングPCのスペックや用途、使用時間によって変わってきます。詳しくは下記記事にて解説していますので参考にしてみてください。
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ゲーミングPCの電源ユニット選び方 まとめ
ポイント
- 最大消費電力の2倍を目安にする
- 80PLUS 認証に目を付ける
- 高品質メーカー製を選ぶ
選ぶ時は以上のようなポイントを考えるようにしましょう。
電源容量の主な目安は下記のような感じ。
ロースペック | 500W |
ミドルスペック | 700W~750W |
ハイスペック | 800W~850W |
ハイエンド | 1000W前後 |
自作する方なら電源選びは慎重にしたいところですね。
BTOでゲーミングPCを購入するなら基本的には標準のもので問題はありません。